今は、自宅で原稿を書いている真っ最中なのだが、ちょっと中断して、閑話休題といく。
昨夜の野球を観ておもった人もいるだろうが、ソフトバンクホークスの松中信彦選手の放った満塁ホームランは見事だった。
あの場面でベテランの味を見せつけたのはもちろんだが、ぼくが見入ってしまったのは、バットを振り抜いた角度と打球が飛んでいった角度がドンピシャ同じだったこと。
普通は、バットの振り抜き角度よりも、打球は上方へ向かって飛ぶことが多い。
そのドンピシャの角度が実にスムーズで美しかったのだ。
それはまさに、キャスティングの理想形といってよい。とりわけ、投げ釣りのキャスティングにおいてぼくが追い求めているフォームそのものである。
飛距離を出すためには、もう少し効率の良い角度がきっとあるに違いない。
だが、流れるような美しさを実感できるのは、振り抜いた竿の角度と打ち出されて飛んでゆくオモリの角度が同じであること。そんなキャスティングができたらなぁ、と、常づねおもっている。
昨夜の松中選手の1打は、本当に美しいホームランであった。