0120より発信される電話には、普段、一切出ないことにしている。
その多くが後味の悪いセールスであるからだ。
後味の悪い電話の後は、書きかけていた原稿がスムーズに進まなくなってしまう場合が多い。
精神状態が明らかに変わってしまうからだ。
そんな憂鬱を味わうのがイヤで、0120を拒否しているのである。
が、しかし、最近はごく普通の連絡用として0120が使われるケースもあるようで、時折、「弊社から掛ける際の電話番号は0120……となっています」、などと言われることがある。
そんな時は、「うちは0120発信の電話には出ないようにしているので別の電話からお願いします」と伝えるようにしている。
それでも時々(1~2カ月に1度くらい)、受話器を取ってみる。
つい先日も、やはり、ロクでもない勧誘の電話だった(光電話の勧誘なのだが、一緒に光通信をお願いできるか、と問うとそれはよくわかりませんと答えるのみ。どうやら、内容など理解せず、ただ勧誘するのが仕事だったらしい)。
顔の見えない電話でのヤリトリは、時に、相手の状況や感情を無視した一方的なヤリトリになってしまいやすいので注意が必要だ。
電話のヤリトリは、無機質極まりないメールのヤリトリとは明らかに違うのである。
その最たるが、今朝の電話。
066292……の発信番号が表示されていたため、「ハテ? ひょっとすると何か仕事の電話か?」と思っていると、わずか3回のコールで早々に切れた。
さらに数分後に同じ番号からの電話。
受話器を取り「ハイハイ、村越です」と口にすると、無言で切れた。
気になって番号を調べてみると、同様の例がたくさんあり、化粧品セールスであることが簡単に分かった。
迷惑電話やイタズラ電話ではないらしいが、この応対では、迷惑であり、イタズラの範疇に十分入る。
なんだか、クールで血の気のない、イヤな世の中になりつつあるような気がする。